消費科学研究所
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ダウンジャケットの手軽な試験をご紹介します!-羽毛の吹き抜け試験 <大丸法>-
機能性評価
2017年11月27日
「黒いダウンベストなんだけど、ところどころ、何か白いものが飛び出してくる。」
「最近買ったばかりコート、ちょっと羽織っただけで、セーターに白い羽が付いた。」
「販売前の商品なのに、縫目から羽毛が出ている。」
このようなクレームでお困りのことはありませんか?
ダウンを中綿に使用した製品の、羽毛の吹き抜けを確認する試験があります。
この試験は、製品にダメージを与えずに試験を行うことができるため、事前の確認試験はもちろん、お客様からのご相談に対応する場合にも、手軽に行うことができる試験です。
■それでは、試験方法をご紹介します。
① 腕付き上半身の試験用ボディに黒のトレーナーを着せ、その上にダウンジャケット(試験品)を着せます。
② 大きめのポリ袋に入れて口を閉じ、タンブラー乾燥機に入れて回転させます。
但し、乾燥機の温度は上げず、エアーのままで、着用時の摩擦などを再現します。
③ 30分回転させた後、ダウンジャケットの羽毛の吹き抜け状態とトレーナーに付着した羽毛を観察します。
④ 判定は、ベテラン試験員が、目視で1~5級の等級付けを行います。
■試験結果から、ダウン製品の品質を判定します。
この写真は、実際にクレームのあった商品の吹き抜けです。
重要なのは、生地から羽毛の吹き抜けが生じないこと!!
縫目からの吹き抜けを完全に防ぐことは難しいですが、その量が多いと中に着ている衣類に付着するなどしてクレームになる場合があります。さらに、色の濃い物に付着した場合は、より目立つためクレームになりやすいです。
いまや秋冬の定番となったダウン製品。お客様に快適に着ていただくためにも、いま一度、商品の確認試験をしてみませんか。
当研究所では、今回ご紹介した試験以外にも、繊維製品全般の事前試験から原因究明等クレーム対応まで、幅広く皆様からのお問い合わせ・ご依頼を承っております。
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