消費科学研究所
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ウール製品を家庭洗濯するには?
衣料・繊維製品
2021年5月22日
昨今、家庭での水洗いができなかったウール製品を家庭でも洗ってみたいというニーズが高まっています。
またそのようなニーズに対応するべくウォッシャブル製品も増えてきています。
そこで、今回はウォッシャブルウールを洗濯する方法についてご紹介します。
◯ウォッシャブルウールの家庭洗濯の方法
(1)取扱い表示を確認する。
家庭で水洗いできるものか?品質表示ラベルを確認しましょう。
桶のマークや
手のマークは水洗い可能です。
一方
桶にバツ印は家庭で洗濯はできません。
(*記号の詳細:消費者庁資料)
また、以下のような用語が記載されている場合は指示通りの洗剤を使用しましょう。
「中性洗剤使用(用途欄に毛・絹を含むもの)」
(2)表示通りの洗濯を行う
水洗い可能の表示の場合は表示通りもしくは表示内容より優しい洗い方の洗濯を行ってください。
表示内容より強い条件や高温の条件、異なる洗剤を用いて洗濯を行った場合は
縮んだり、風合いが固くなったりします
ので注意しましょう。
(3)表示通りに乾燥を行う
日陰吊り干し
日陰平干し等乾燥機号の指示に従って乾燥しましょう
(*記号の詳細:消費者庁資料)
(4)(アイロンをかける)
アイロン記号にドットがあればアイロンをかけることができます。
アイロンにバツ印はアイロンをかけることができません。
「あて布使用」
と記載されている場合は、あて布をあてて、アイロンをかけましょう。
◯ウォッシャブルウールはどうして水洗いできるの?
ウール繊維の表面にはウロコ状のスケールで覆われています。
水洗いするとこのスケールが開き表面の凹凸が顕著になります。
そして、繊維同士が絡まりやすくなり、収縮(フェルティング)
が生じてしまいます。
一方、ウォッシャブルウールは化学的にスケールをとってしまったり、
表面を樹脂で覆ってしまうことで、繊維同士が絡まりにくくなり、
収縮を防ぐことで水洗いが可能となっているわけです。
*すべてのウォッシャブルウールがこのような加工が施されているとは限りません。
◯消費科学研究所ではウォッシャブルウール他様々な繊維製品の耐洗濯試験を行い、
消費者目線で評価を行います。
JISなどの公定法やご依頼者の指定による各種洗濯条件
で商品の洗濯を行い、収縮や外観変化等の評価を行います。
自社で扱っている商品の取扱い方法をどのようにすればいいか?
迷っていらっしゃる方はぜひ一度、消費科学研究所で評価試験を行ってみませんか?