消費科学研究所
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『食品の期限設定』ってどうやるの?
食品
2022年2月4日
新型コロナウイルスの感染拡大による影響はまだまだ続きそうですね。
新しい生活様式への対応の一つとして、
新たに“テイクアウト商品の提供”や“オンラインでの販売”を
はじめられた飲食店様も多いのではないでしょうか。
そこで・・・
より安心してお客様にご提供できるよう、この機会に商品の期限を見直してみてはいかがでしょうか?
では、実際に期限はどのように設定すればいいのでしょう?
① その商品の品質がどのくらいの期間まで保持されるのかを調べます。
食品の特性に配慮した、『客観的な項目』に基づいて評価する必要があります。
『客観的な項目』とは・・・?
理化学試験: 「pH」、「糖度」、「酸度」、「栄養成分」、「油脂の酸化(酸価、過酸化物価)」など
微生物試験: 「汚染指標菌(一般生菌数、大腸菌群など)」、「真菌(カビ、酵母)」など
官能検査: 「外観(色、形状など)」、「味」、「におい」など
など数値化できる項目のことです。
② ①で求められた期間に、商品のばらつきや環境を考慮した安全係数(1未満の係数)をかけて、
期限を設定します。
*シミュレーションしてみましょう!
商品:プリン 安全係数:0.8
10日間は品質が保持されることが分かったので、
設定できる期限は・・・
(品質が保持される日数)×(安全係数 0.8)= 10日間 × 0.8 = 8日間!!
このように、期限(消費期限または賞味期限)を設定します。
消費科学研究所では、品質を評価する客観的な項目として、
主に微生物検査を用いて、期限設定のお手伝いをしています!
また、最近はSDGsの観点から、「フードロス削減」への取り組みが重要とされています。
実際の現場でも、「現在、設定している期限を延長したい」などとご相談を受けることがあります。
日持ちさせたい期間、保存温度など、ご要望に合わせて検査させていただきますので、
まずはお気軽にご相談ください!