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【重要】全ての加工食品で“原材料の産地の表示”が必要になります!!
食品
2022年3月25日
2017年に食品表示法が改正され、新たな原料原産地表示制度がスタートしました。
食品メーカー等の表示切り替えのため2022年3月末までの5年間が“ 準備期間 ”として設けられていましたが、その期間もいよいよ終わり2022年の4月1日から完全施行となります。
そこで今回は、新たな原料原産地表示制度の概要について解説いたします。
● 原料原産地表示制度について
- 国内で製造した全ての加工食品が対象
(輸入品は原料原産地表示ではなく「原産国名」を表示) - 重量割合上位1位の原材料
(生鮮食品の場合:原産地または、加工食品の場合:製造地)の産地を表示
- 従来より原料原産地表示が義務付けられた加工食品(22食品群)は、従来通りの方法で表示
- 個別に原料原産地の表示方法が規定された5品目については、定められた方法で表示
注)以下のものについては、原料原産地表示の義務はありません。
- 輸入品
- 加工食品を設備を設けて飲食させる場合(レストラン、喫茶など)
- 容器包装に入れずに販売する場合(量り売りなど)
- 食品を製造し、又は加工した場所で販売する場合(店内厨房製造の場合)
- 不特定多数の者への譲渡(販売を除く)
- 他法令(米トレーサビリティ法等)により表示が義務付けられている場合
● 表示方法について(原則表示)
【国別重量順表示】
重量割合上位1位の原材料が生鮮食品の場合は、その産地を表示します。
2か国以上の産地の原材料を混合して使用する場合は、重量の割合の高い順に国名を表示します。
- 名 称
- ウインナーソーセージ
- 原 材 料 名
- 豚肉(アメリカ産、国産)、豚脂肪、・・・・・
【製造地による国別重量順表示】
重量割合上位1位の原材料が加工食品の場合は、原則としてその製造地を表示します。
ただし、重量割合上位1位の原材料に使われた生鮮食品の産地がわかる場合は、その産地を表示することもできます。
<製造地表示の国別重量順>
- 名 称
- チョコレートケーキ
- 原 材 料 名
- チョコレート(ベルギー製造)、小麦粉、・・・・・
<加工食品に使われた生鮮食品の産地を表示>
- 名 称
- チョコレートケーキ
- 原 材 料 名
- チョコレート、小麦粉、・・・・・
- 原料原産地名
- ガーナ(カカオ豆)、インドネシア(カカオ豆)
● その他の表示方法について
産地や製造地の切替えが発生し、度々重量割合の順位変更が生じるため、国別重量順表示が困難な場合は以下のように表示できます。
【又は表示】(2カ国の場合)
- 名 称
- ウインナーソーセージ
- 原 材 料 名
- 豚肉(アメリカ産又は国産)、豚脂肪、・・・・・
※ 豚肉の産地は、令和〇年の使用実績順
【大括り表示】(外国のみ3カ国以上の場合)
- 名 称
- ウインナーソーセージ
- 原 材 料 名
- 豚肉(輸入)、豚脂肪、・・・・・
【大括り表示+又は表示】(輸入と国産の重量割合順位が度々変更される場合)
- 名 称
- ウインナーソーセージ
- 原 材 料 名
- 豚肉(輸入又は国産)
、豚脂肪、・・・・・ ※ 豚肉の産地は、令和〇年の使用実績順
以上が、4月よりスタートする原料原産地表示制度の概要になります。
もし「原料原産地の表示はこれで良かったかな?」とか、「あれ、そもそもこの表示は問題ないかな?」など気になることがありましたら、新制度が始まるこの機会に、一度、プロによる一括表示のチェックを受けてみませんか?
消費科学研究所には、食品表示作成・点検業務の経験豊富なスタッフが在籍しています。 |