消費科学研究所
BLOG
ご飯を酸っぱくしたのは誰!? ~クレーム試験その5~
食品
2022年5月27日
先日、とあるメーカー様からこんなご相談を頂きました。
お弁当を購入されたお客様から「ご飯が酸っぱい」とのお申し出を頂いたので検査をしてほしい。
検査品として、お客様から引き取りしたお弁当の残りをお預かりしましたが、そのお弁当はほとんど手がつけられていない状態でした。
まずは、お預かりしたお弁当のご飯のにおいをかいでみます。
外観やにおいなどは重要な情報となります。
・・・確かに"酸っぱい"においがします!!
つづいてお預かりした検査品について細菌検査を実施しました。
その結果、お弁当のご飯から、一般細菌が多く検出され、また、同程度の乳酸菌も検出されました。
これらの検査結果から“ 乳酸菌の繁殖によりご飯が変敗し酸っぱくなった ”ことが考えられます。
「乳酸菌」は、一般的にはヨーグルトなどに利用され良いイメージがありますが、今回のように食品の変敗や包装の膨張の原因となることもあります。
発生原因は不明ですが、製造工程中の汚染、販売時や購入後の温度管理に問題があった可能性が推測されます。
これから夏に向け、本格的に暑くなってきます。
食中毒予防のためにも食品の取り扱いには十分注意したいですね。
消費科学研究所では一般細菌や大腸菌群、黄色ブドウ球菌などの細菌検査をはじめ、 食品表示、衛生検査関連のご相談も承っています。
お困りの際は消費科学研究所まで気軽にお問い合わせください。