消費科学研究所
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細菌検査室での一日 ~検査から報告書まで~
食品
2022年8月12日
当社では日々様々な検査品について細菌検査を行っています。
今回はその細菌検査について、一日の流れをご紹介します。
検査室には冷蔵庫や恒温器などいろいろな種類の機器がたくさんあります。
一日の始まりは、まず冷蔵庫や恒温器がきちんと動いているか、正しい温度となっているかをチェックする事から始まります。
次に、作業台の上を拭き、アルコール消毒をしてから検査の準備をします。
<検査準備>
- 検査点数の確認とその検査条件や検査項目を確認します。
- 培地(細菌のエサが入った寒天液)を調製します。
- 滅菌シャーレ(検査用のふた付プラスチック容器)を準備します。
- 滅菌ストマッカー袋(食品を入れる袋)を準備します。
- データシートを作成します。
<細菌検査(1日目)>
- 検査品(食品など)を滅菌ストマッカー袋に取り分けます。
- 滅菌した生理食塩水を加え、袋ごと機械でつぶしながら混ぜて試験液を調製します。
調製した試験液は必要に応じて希釈し、シャーレに分注します。
- 培地を注いで軽く混ぜ、そのまま寒天が固まるまで静置します。
- シャーレをふらん器に入れて、菌種に適した温度帯および時間で培養します。
当日検査分の作業はここまでです。
使用した器具類は洗剤に一晩漬け置きして翌日洗浄します。
検査品と滅菌袋に調整した試料は検査結果が出て報告が完了するまで冷蔵庫または冷凍庫で保管します。
使用した器具類は洗剤に一晩漬け置きして翌日洗浄します。
検査品と滅菌袋に調整した試料は検査結果が出て報告が完了するまで冷蔵庫または冷凍庫で保管します。
<細菌検査(2日目~)>
- コロニーの計測、判定をします。
菌種に適した温度帯および時間で培養したシャーレに生育したコロニー(細菌の固まり)の数を専用の測定機(コロニーカウンター)や目視で計測します。(この時、食品残渣などは数から除きます。)
- 検体1g当たりの菌数を計算します。
- データをまとめて報告書を作成します。
細菌検査は、このように検査準備、細菌検査、細菌の培養、計測、報告書作成と、日々いろいろな作業を並行して進めています。
細菌検査にご興味のある方はぜひ消費科学研究所までお問い合わせください。
検査内容などご相談承ります。