消費科学研究所
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「消費期限」と「賞味期限」って?~期限設定まで~
食品
2023年2月9日
近年SDG‘sが大きく取り上げられており、その中でも私たちの普段の生活の中で身近にできる「フードロス」に関することが非常に注目を浴びています。
そこで今回は、皆さんが普段何気なく見ている「食品の期限表示」について、説明をしたいと思います。
消費期限と賞味期限って?
消費期限とは、未開封の状態でパッケージ等に記載された保存方法を守って保存していた場合に、表示された期限まで『安全に食べられる期限』のことで、「期限を過ぎたら食べない方がよい期限」になります。
お弁当や、惣菜、サンドイッチ、生菓子など、急速に傷みやすい食品に表示されています。
賞味期限とは、未開封の状態でパッケージ等に記載された保存方法を守って保存していた場合に、表示された期限まで『品質が変わらずにおいしく食べることができる期限』のことで、この期限を過ぎてもすぐに食べられなくなるわけではありません。
スナック菓子や、カップ麺、缶詰など比較的傷みにくい食品に表示されています。
通常、どちらの期限表示についても「年月日」まで表示しますが、賞味期限については製造日からの期限が3か月を超えるものは「年月」で表示することができます。
期限はどうやって設定されているの?
消費期限と賞味期限はどちらについても、数値化することが可能な『客観的な項目』の「微生物試験」、「理化学試験」、「官能検査」などに基づいて設定します。
期限を設定する際は、食品の特性に応じて設定された期限に対して「安全係数」と言われる1未満の係数をかけ合わせます。 「安全係数」は、製造時の品質や保管条件に多少のブレが生じるため、客観的な項目において得られた期限よりも短い期限を設定することが基本となります。
安全係数は0.7~0.8に設定することを推奨しています。
例えば安全係数を0.8と設定し、微生物試験などの結果から得られた期限が4日であった場合、
検査で基準を満たした日数(4日)×安全係数(0.8)= 消費期限(3日) となります。
このように、期限(消費期限または賞味期限)を設定していきます。
消費科学研究所では、主に期限設定のための微生物試験を実施しております。
試験の依頼等に必要なことは、下記を参考にしてください。
検査の申し込みについて(弊社にご依頼いただく場合)
- 【 検 査 日 】
- ①初発(製造日)②設定したい期限日③設定したい期限日に安全係数を考慮した日
- 【保存温度】
- ご希望の温度
- 【 検 体 量 】
- 1回の検査ごとに、1個を開封して使用しますので、販売時の商品形態で、検査希望回数分+α(出来れば、予備分で数個)の個数をご用意ください。
※例えば、①~③の3回、検査をご希望の場合は、最低3個以上が必要です。 - 【試験項目】
- 微生物試験基本セット(一般生菌数、大腸菌群、黄色ブドウ球菌)その他ご相談に応じます。
日持ちさせたい期間、保存温度など、ご要望に合わせて検査させていただきますので、まずはお気軽にお問合せください。