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「くるみ」アレルギー表示義務化!
食品
2023年4月14日
近年、健康志向の高まりなどによるナッツ類の消費量の増加に伴い、くるみによるアレルギー症例数が増えてきています。
それを踏まえ、2023年3月9日特定原材料として新たにくるみが追加されました。
それに伴い≪義務7品目、推奨21品目≫から≪義務8品目、推奨20品目≫に変更されています。
- 特定原材料(義務)
- えび、かに、小麦、そば、卵、乳、落花生(ピーナッツ)、くるみ
- 特定原材料に準ずるもの(推奨)
- アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン
急増するナッツアレルギー
令和3年度食物アレルギーに関連する食品表示に関する調査(消費者庁)では、即時型食物アレルギーの原因食物は、木の実類の割合が増加し、前回(2017)の第4位から今回(2020)は第3位となりました。
木の実類の中では“くるみ”が木の実類の内56.5%を占めて最も多く、カシューナッツ、マカダミアナッツが上位の3品目でした。
他にも、アーモンド、ピスタチオ、ペカンナッツ、ヘーゼルナッツ、ココナッツ、カカオ、くり、松の実が報告されています。
ナッツ類の中でアレルギー表示品目に定められているもの
※ピーナッツ(落花生)は豆の仲間になり、ナッツ類には該当しません
- 義務表示品目
- くるみ
- 推奨表示品目
- アーモンド、カシューナッツ
“くるみ”の範囲
主に流通している海外産(チャンドラー種やハワード種等)に加えて、国産(オニグルミ、カシグルミやヒメグルミなど)も表示の対象としています。
また、くるみオイルやくるみバターもアレルゲンとなります。
くるみアレルギーに注意
くるみは、ペーストやパウダーとしてお菓子や調味料、加工食品に使われることがあるため、見た目や商品名では分からないことがあります。
原材料名を必ず確認しましょう。
食品事業者の方へ
表示については、容器の表示変更などが必要のため、およそ2年間の経過措置が設けられており、2025年4月1から完全施行となります。
また、表示ミスによるアレルゲンの誤食が例年報告されています。
経過措置期間内は、「くるみが入っていない」と誤認されないために「くるみを義務表示対象品目としているか否か」について示すことをお勧めします。
例:アレルギー表示については、特定原材料7品目を表示しています。
消費科学研究所では品質管理に関するコンサルティングを行っております。
是非、お気軽にお問い合わせください。