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外食・中食事業者の皆さま “食物アレルギーへの取り組み”は適切ですか?
食品
2023年8月8日
食物アレルギー表示の重要性について
日本では2020年1月に新型コロナウイルス感染症が確認され、同年3月下旬から4月初旬には流行し始めました。
これを受け、2019年までは微増であったテイクアウトやデリバリーなどの中食の利用が2020年から2022年は格段に増加しました。
外食においては2020年4月以降の緊急事態宣言による外出自粛により減少しましたが、2023年5月に5類感染症に移行したことでこの月の外食産業売上高は、前年同月比11.8%の増加となり、コロナ禍前の2019年同月比でも7.6%の増加となりました。
※参考資料:一般社団法人日本フードサービス協会「外食産業市場動向調査」(2023年5月度)
食品表示法では、食品アレルギー表示は「容器包装された加工食品等が対象」であり、外食および注文に応じて弁当等を提供(宅配を含む)並びにあらかじめ容器包装に入れられていない店内加工の惣菜等の量り売りなどの中食については制度の対象外で、事業者の任意表示になります。
- 外食とは…
- 食堂やレストラン等へ出かけて食事をすること
- 中食とは…
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- ①テイクアウト:スーパー、コンビニ、弁当チェーン、デパ地下などで売られている弁当・調理済み食品・惣菜など
- ②デリバリー:宅配のピザ・中華・寿司など
- ③ケータリング:自宅や特定の場所で調理をしてもらう
任意表示とはいえ、食物アレルギーを持つ方にとっては、特定のアレルゲンを摂取することでアレルギー症状が起こり、時には生命にも関わることから、食品に含まれるアレルゲンの情報は極めて重要であり、提供される情報は適切で正確であることが求められます。
近年利用が増加している外食や中食においても、アレルゲンの情報提供が望まれています。
食物アレルギーを持つ方は、料理に含まれる原因食物(アレルゲン)の情報がないと、食べられるか判断できず、外食や中食を利用できません。
食物アレルギー患者団体の調査によると、食物アレルギーを持つ方の半数以上の方が食物アレルギーに関する情報が十分に得られていないと感じています。
外食 ・・・ 67% 中食 ・・・ 77%
食物アレルギー表示の取り組みについて
消費者庁では、外食や中食事業者様が食物アレルギーについて適切に情報提供するための取り組みとしてパンフレットを作成し、「食物アレルギーに関する理解を深めてもらうための啓発活動」を行っています。
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消費科学研究所では、事業者様が食物アレルギーについての取り組みをするためのお手伝いをいたします。
ご要望に合わせた内容で教育セミナー等を実施させていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください。
<ご参考>消費者の方向けパンフレット