消費科学研究所
BLOG

インフルエンサーの方々に化粧品のPR投稿をご依頼いただく際の注意点 後編

媒体表示

2024年8月30日

前編からの続きで、インフルエンサーの方々に化粧品を提供し、「この商品の良さをSNSでご紹介ください。アピールしてほしいところは・・・」等とPR投稿をご依頼いただく際の注意点について説明します。

まずは、以下の投稿サンプルをもう一度ご覧ください。

投稿例

前編では、ポイント1と2をご紹介しました。今回はポイント3について解説します。

【ポイント3】薬機法上の広告のルールを守ってもらう!

化粧品の広告には、薬機法絡みの様々なルールがあります。事業者の広告である以上、SNS投稿も例外ではありません。

投稿サンプルには、代表的なNG表現例が含まれます。解説は以下の通りです。

  • 効能効果の逸脱はNG

    投稿サンプルにおける表現:内側からボリュームUP ボリュームアップ

    ⇒唇の組織が実際に膨らむような作用は、化粧品の効果の範囲を逸脱しますので、そういった効果を誤認させないよう、メイクアップによる視覚効果である旨が明確に伝わる表現にする必要があります。

  • 安全性の保証はNG

    投稿サンプルにおける表現:荒れない 絶対荒れない※ ※個人差があります。

    ⇒化粧品の合う・合わないは人によることから、化粧品広告において商品の安全性について保証的な誤認を与える表現はNGとされています。「個人差があります」の注釈があったとしても「荒れない」「絶対荒れない」との表現と矛盾する注釈のため、誤認の解消にはなりません。

  • 効果の保証はNG

    投稿サンプルにおける表現:つけた瞬間、即効 24時間持続テスト済みで、本っ当に落ちないし、1日中潤ってる※ ※個人差があります。

    ⇒化粧品の効果の持続性や発現程度についても人や使用環境によることから、化粧品広告において商品の効果について保証的な誤認を与える表現もNGとされています。「個人差があります」の注釈があったとしても「本っ当に落ちない、潤ってる」との表現と矛盾する注釈のため、誤認の解消にはなりません。

  • 他社の製品の誹謗はNG

    投稿サンプルにおける表現:ティントってガッサガサになるイメージがあったんだけど このグロスはちゅるんちゅるん

    ⇒擬態語が多く分かりづらいものの「一般的なティント*に良い印象は無いが、このグロスはすごくいい感じ」と言いたいことは伝わってきますよね。

    *色素の定着により染めたような色づき・色持ちを発揮するメイクアップアイテムのこと

    化粧品広告には「他社の製品の誹謗広告はNG」というルールがあり、それにはこういった「漠然とした比較」も含まれるとされるので、注意が必要です。

    化粧品広告では「別の商品やカテゴリーを下げながら比較し、本商品の良さをアピール」するのではなく「本商品の良さを掘り下げることでのアピール」に徹することが望まれます。

  • 効果や安全性に関する最大級表現はNG

    投稿サンプルにおける表現:色持ちバツグン

    ⇒化粧品広告のルールには「効果や安全性に関する最大級の表現はダメ」というものがありますので、「バツグン(抜群)」といった表現は避ける必要があります。

主な注意点は以上です。まとめますと・・・

【ポイント1】広告であることをハッキリ示してもらう!

【ポイント2】事実関係があいまいな投稿は避けてもらう!

【ポイント3】薬機法上の広告のルールを守ってもらう!

この3点を踏まえ、先程の投稿サンプルを修正してみました。

サンプル

解説はこちらです。

解説

いかがでしたか。消費科学研究所ではSNS投稿の媒体点検も可能です。お気軽にお問い合わせください!